“中国長春市電 2001”


中国に、2001年のゴールデンウイークに行ってきました。今回は、旧南満州鉄道と偽満州国時代の路面電車を求めての中国東北地方です。

かつては新京と呼ばれ、偽満州国の首都であった長春には、わずか1系統とはいえ今でも当時からの路面電車が走っています。2000年には1年近くにわたって全路線を運休して、PC枕木の線路を新しく引き直し、架線柱もセンターポールとし、上屋付きのホームも整備して、すっかりリニューアルしました。

▲ 偽満州国当時からの旧型車 200型

旧来の車両も更新修繕で車体はきれいになり、制御器の交換など、機器の整備も進みました。うれしいことに、大連の3000型と同型の偽満州国当時からの200型も若返って現役復帰です。車内の木部はクリアーラッカー仕上げで木目が美しく、2つ目だったヘッドライトも、大半の車両はオリジナルの1つ目に戻りました。

200型とともに活躍してきた、角張った300型も健在です。こちらは大連の7000型と同型です。

▲ 四角い箱の300型

リニューアルにあわせて、中国製の新車800型もデビューしました。大きな窓とプラグドアのスマートな車両で、手持ちのビューゲルが足りなかったのか、一部の800型はシングルアームのパンタ付きです。大連の8000型と異なり、こちらは台車やモータも新品です。

▲ 新車の800型はプラグドア

路線は、工農大路から西安大路までの54系統(54路)の1本だけ。道路の端にひかれた複線は全線専用軌道で、都電荒川線の感じです。運賃は1元(15円)均一、乗車時に運賃箱に入れます。

車掌さんも乗車していて、運転士を含め乗務員は女性の方が多く見かけます。

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