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オスロの交通の中心は国鉄オスロ中央駅です。国際列車を含む各地への列車が発着し、地下には地下鉄の駅があります。8系統ある市電のうち6系統が駅前を通り、バスターミナルもあります。
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インターシティーの電車 | オスロ中央駅に展示されたSL |
オスロ中央駅に立ち寄ったのは21時過ぎ、太陽は傾いたもののまだまだ明るく、インターシティーの電車が発車していきました。駅の構内には、かつてノルウェーの国鉄で活躍したのでしょう、小さな蒸気機関車も展示されています。
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オスロ地下鉄 自転車も持ち込めるらしい | オスロ中央駅近くの大聖堂 |
地下鉄は、古い特徴のある車両もあるそうですが、私が都心部で乗ったのはご覧のような赤い平凡な電車でした。ロンドンやパリをのぞくヨーロッパの他の都市と同様に、改札口はありません。
オスロの市内交通の中心は市電です。市電の全ての系統は、オスロ中央駅から王宮にかけての市の中心部に集まってきます。全てワンマン運転で、前の扉から乗車するときに運転手から切符を購入します。切符は最初に乗ってから1時間は市電、地下鉄、バスに乗り換え自由で、すでに有効な切符を持っている場合はどの扉からでも乗車できます。
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オスロ駅前の市電 新型連接車 時刻は21:28 | オスロ駅前 市電の旧型車 |
電車は、水色に白のストライブの入った新しい連接車、同じ塗色でクモハがサハを牽引する旧型のMT2両編成、それに 濃淡ブルーと白の塗り分けのクモハどうしの古いタイプのMM2両編成の3種類がありました。現在では新しい低床の連接車が登場し、旧型の連結車は引退したようです。
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オスロ市電の新型連接車 | 今はもういないオスロ市電の旧型MT編成 |
日本では、高知の土佐電鉄にいる水玉模様のオスロ市電198号車が知られていますが、これとと同じタイプは、本家オスロでは1995年時点でも見かけませんでした。
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オスロ市電の旧型MM編成 これも引退済み | オスロの街並みには市電がよく似合う |
ウオーターフロントには、2本の塔が特徴的なオスロ市庁舎があります。ここでは毎年、ノーベル平和賞の授与式が行われます。市庁舎に入ると、ヨーロッパ最大ともいわれる幅24mの巨大な油絵が出迎えてくれます。
市庁舎の前のオスロ港には、小さな底びき網漁船がやってきて、とれたての甘エビをゆでて観光客相手に商売をしていました。日本人なら醤油とわさびで刺身で食べたいところです。
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ゆでた甘エビを売りに来ていた漁船 後方は市庁舎 | オスロ市庁舎の内部 |
オスロからデンマークの首都コペンハーゲンの間には、毎日スカンジナビア・シーウェーズの豪華フェリーが就航しています。オスロ港を17時に出航し、翌朝スウェーデンのヘルシンボーに立ち寄った後、コペンハーゲンに入港します。港 の横に建つオスロの原点、アーケシュフース城の横を通り、市庁舎が遠ざかっていきます。
当時建造されたばかりの全長170m、総トン数35,000トン余りの Crown of Scandinavia の船室は2段ベッドの4人部屋ですが、さすがに列車とは違ってスペースに十分な余裕があります。国際航路ですから船内には免税店もあり、ビュフェスタイル(日本語ではバイキングと言います)のレストランの食事スモーガスボードの中身は豪華です。
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船上から見たアーケシュフース城 | 船上から見たオスロ港 中央の建物は市庁舎 |
船内でロシア編でご紹介した、モスクワからサンクトペテルブルグに向かう飛行機の中で隣の席になった香港からのおばちゃんに再会しました。我々のグループ全員が機内預けのトランクの鍵を壊され中を物色されたので、香港のグループに被害はなかったか尋ねたところ、なぜかお金持ちの香港人の方は何事もなかったとのことでした。
旅のヒント
スウェーデン、ノルウェー、デンマークの北欧3ヶ国は、言語はよく似ており、通貨はレートが若干異なるもののいずれもクローネ、日本人から見れば違いがわかりません。スカンジナビア航空として国際線の航空機を共同運行したり、日本における観光の窓口も、スカンジナビア政府観光局として共同で運営しています。この3ヶ国へお出かけの方や観光情報を入手したい方は、ここを訪問されることをおすすめします。
北欧3ヶ国は福祉の国ですが、その財源確保のために税金は高くなっています。消費税は20〜25%でなかったかと思います。円高の95年当時で、物価の高いことは日本と変わらないように思いました。パッケージツアーで行くなら、なるべく食事付きのツアーを選定することをおすすめします。食事の多くは、北欧式バイキング(バイキングは日本語で、英語ではbuffetといいます)のスモーガスボードで、肉や魚、野菜も豊富でとてもおいしいです。個人で旅行される方には、ユーレイルパス又はその北欧3国版、スカンジナビアレールパスがおすすめです。
ノルウェーといえばフィヨルドツアーでしょう。下記のリンク集にあるフィヨルドツアーのコーナーでビデオ を見ることができます。なかでも、オスロとベルゲンを結ぶ鉄道の中間駅、ミルダールからフィヨルドツアーの船が出るフロムまで、急勾配で結ぶ鉄道の車窓は、ビデオで見ても迫力満点です。私がノルウェーを訪問した当時は国鉄線でしたが、今では民営化されてフロム鉄道となっています。
私の場合ゾグネフィヨルドのツアーは、フロムからではなく、レブネスまでバスで行き、ここからバスごと船に乗りグドヴァンゲンで再び上陸するというコースを取りました。ヴォスに着いた後、夜までの時間を利用して、列車でベルゲンに出るかフロムを往復するか迷ったのですが、フィヨルドはその日に見物済みですから、ベルゲンの街を選びました。
次回にノルウェーを訪問するときは、個人旅行でヨーロッパの鉄道最北端のナルビクやノールカップ岬と組み合わせて、フロム鉄道をぜひ訪問したいと思います。
1995年7月 旅
1999年8月 記
2004年11月 改
お役に立つリンク集
これからお出かけになる方や鉄道ファンの方に役立ちそうなリンクをそろえました
- スカンジナビア政府観光局 (日本語、中国語、韓国語) デンマーク、スウェーデン、ノルウェーの3ヶ国が共同で運営
- スカンジナビア航空 (日本語) デンマーク、スウェーデン、ノルウェーの3ヶ国が共同で運航
- ノルウェー 観光局 (英語、米語、ドイツ語、オランダ語、ノルウェー語、スウェーデン語、デンマーク語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ロシア語、日本語) これだけ多くの言語のサイトも珍しいのでは 日本語は上記のスカンジナビア政府観光局にリンク
- ノルウェー王国大使館 (日本語) ノルウェー各地のウエブカメラのリンクもある
- フィヨルド (日本語、ノルウェー語、英語 、ドイツ語、スペイン語) フィヨルドの案内公式サイト
- フィヨルドツアー (ノルウェー語、英語 、ドイツ語) フィヨルドツアーのビデオがあります 予約もできます
- ノルウェー国鉄 (ノルウェー語、英語) 列車の予約もできます
- フロム鉄道 (ノルウェー語、英語 、ドイツ語、日本語、中国語) 国鉄接続のミルダールからフィヨルドツアーのフロムまで、急勾配で結ぶフロム鉄道
- オスロ (ノルウェー語、英語 、ドイツ語) オスロ公式サイト
- オスロ市交通局 (ノルウェー語) ノルウェー語だけでは使えません
- オスロ市電・地下鉄 (ノルウェー語 、英語) オスロ市電と地下鉄の詳細な情報と車両の写真があります
- オスロ市電 (英語) 電車の写真がたくさんあります 続きはこちら
- ヴォスのガイド (ノルウェー語、英語 、ドイツ語) ヴォスの詳しい案内があります
- ベルゲンのガイド (ノルウェー語、英語) ベルゲンの詳しい案内があります
- フロイエン山のケーブルカー (ノルウェー語、英語、ドイツ語) ベルゲンのフロイエン山に登るケーブルカー
- スタルハイムホテル (ノルウェー語、英語、ドイツ語、フランス語) グドヴァンゲン−ヴォス間にあるホテル
- ノルウェー鉄道博物館 (ノルウェー語) 英語とドイツ語サイトは工事中です
- ノルウェー鉄道模型協会 (ノルウェー語) ノルウェーの鉄道模型 リンク先には英語表示のできるサイトも
- The Norwegian Railway Club at the Internet (英語、ノルウェー語) 保存SLなどの情報があります
- Crown of Scandinavia (英語) オスロとコペンハーゲンを結ぶ豪華フェリー