“夜行寝台列車 vs 夜行寝台バス”


中国に、2001年のゴールデンウイークに行ってきました。今回は、旧南満州鉄道と偽満州国時代の路面電車を求めての中国東北地方です。

▲ 大連駅 機関車の後ろの長い編成がK161次快速

初めて中国に行ってから10年、前回の訪問から6年が経過し、街も人々の姿も大きく変貌しました。一部の老人を除けば国民服がすっかり影を潜め、茶髪に厚底靴の女の子がマクドナルドの袋を片手に闊歩し、高層ビルが建ち並びすっかり近代的になった都市から、共産圏の標準色であるダークグリーンからカラフルな装いに変わり冷房まで装備した列車に乗ると、もう浦島太郎の気分です。

哈爾浜に到着したK161次快速の軟臥車

遼東半島の先端にある遼寧省の大連から北東へ944km、黒竜江省の省都哈爾浜まで、戦前にこの地を実質的に植民地支配をしていた日本が当時の持てる鉄道技術の粋を集めて建設した南満州鉄道。DL、電源車、荷物車、1等寝台(軟臥車)、2等寝台(硬臥車)、2等(硬座車)の20両近い長大編成夜行列車、K161次快速はその全区間を12時間弱でむすびます。

▲ K161次快速の食堂車 哈爾浜

翌朝到着した哈爾浜駅前の広場には、ちょっと変わった赤いバスが停車していました。側窓が上下2段になっています。何とこのバス、車内が2段ベッドになった北京−哈爾浜間の長距離夜行寝台バスです。

哈爾浜駅前には北京からの寝台バス

隣には大連−哈爾浜間のハイデッカータイプの白い寝台バスもいました。北京や大連からの高速道路も、もうすぐ哈爾浜まで達するそうです。中国でも列車と高速バスの競争が激しさを増し、中国国鉄ではさらなるスピードアップを目指して大連−哈爾浜間の電化工事を急いでいます。

▲ こちらは大連−哈爾浜間の寝台バス

戻る


-8" src="//asumi.shinobi.jp/encount">