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旅の車窓から

マレーシア クアラルンプール・マラッカ

マレーシアの首都クアラルンプールは近代的な都市です。マレー鉄道も首都圏ではKTMコミューターが頻発に行き来し、一部地下区間を含む高架電車LRTが放射状に路線を延ばしています。


マレーシアへ

2001年の年末にマレーシアに行きました。 マレーシアは、東南アジアにある立憲君主国でイギリス連邦に属しています。南シナ海に面し、南北に長いマレー半島の南部とボルネオ島の北部をあわせ、 日本の9割の国土に2200万人の人々が暮らしています。その8割以上がマレー半島側に住み、マレー系が60%、中国系が30%、インド系が10%、その他が10%の多民族国家です。国教はイスラム教ですが信教の自由は保障されており、中国系は 主に仏教、インド系はヒンドゥー教を信じ、キリスト教をはじめその他の宗教もあります。

マレーシアの詳しい地図は、マレーシア政府観光局のサイトをご覧ください。

今回は、マレー半島中央部の西海岸に位置する首都クアラルンプールとその南東、マラッカ海峡に面する古都マラッカを訪れてきました。4泊5日といっても、首都クアラルンプールのホテル3泊と帰りの機中泊ですから、現地でフルに使えるのは3日間だけです。

新しいアジアのハブ空港とするために、1998年にクアラルンプールの南約50kmに開港したKLIAクアラルンプール国際空港。森をイメージした広々とした実に立派な空港で、クアラルンプールの間には高速道路がありますが、他の国の空港に比べて遠くて不便なことでは日本の成田といい勝負で した。

2002年4月には、空港特急Express Rail Linkが開通して、首都の中心KLSentral(英語のCentralはマレー語ではSentral)クアラルンプール中央駅の間が、ドイツのシーメンス製、最高時速160km/hの高速電車で30分以内でむすばれ 、便利になっているはずです。地元のガイドは2人で乗ればタクシーの方が安く、運賃が高い電車に誰が乗るの?と言っていましたが。

2015年のマレーシア再訪は、こちら

※ 5ページの末尾にそれぞれリンク先を設けました。詳しく知りたい方はご利用ください。


クアラルンプール中央駅

マレー半島の鉄道は、スズの輸送のために敷設され発達しました。北はタイ、南はシンガポールをむすぶマレー鉄道(KTM) の幹線は半島の西海岸を走っています。クアラルンプール首都圏では支線も含めて1995年に電化され、KTMコミューターと呼ばれる近代的な近距離電車が運行されています。

KTMのホームページの路線図はこちらにあります

KLセントラル駅にあった空港特急の模型
3車体連接車
KLセントラル始発のシンガポール行き
国際急行列車を牽引するDL

KLSentralクアラルンプール中央駅は、従来のクアラルンプール駅のすぐ隣に、2001年4月に新しくできたばかりのマレー鉄道のターミナル です。この駅を中心に、KTMコミューターのほか、スターLRT(直接接続はしていない)、プトラLRTの高架電車が放射状に都心と市内周辺部を結び、2002年7月には それらを相互に連絡するモノレールも開通します。

リクライニングシートの並ぶシンガポール行き
国際急行列車の2等車
ステンレス車体のシンガポール行き
国際急行列車の最後尾

狭軌メーターゲージのマレー鉄道に対して、新しく開通する空港特急Express Rail Linkは標準軌のため、KLセントラルから南に向かって途中の分岐駅までは複々線になっています。KLセントラルにはマレー鉄道用に長距離列車用ホームが1面とKTMコミューター用ホームが2面あり、後者は自動改札ですが、前者には改札口が無く自由に出入りできます。

プトラLRTのホームは上の階に、Express Rail Link用のホームと飛行機のチェックインの出来るシティーエアターミナル、モノレール、駅構内のショッピングセンター等は2001年の年末ではまだ工事中でした。

 

マレー鉄道の長距離列車

はじめの2日は、クアラルンプールの南の郊外にある宮殿風のホテルに泊まりました。1999年にはAPECアジア太平洋閣僚会議の会場になったそうで、参加各国の元首の写真が飾られ、故小渕恵三 首相やフジモリ元ペルー大統領 など、懐かしい顔ぶれも並んでいました。

マレー鉄道のクアラルンプール発シンガポール行き国際列車  向こう側の複線はExpress Rail Link

私にとって、このホテルの最大のメリットは、部屋の前をマレー鉄道が通っていることです。KTMコミューターの通勤電車が頻繁に行き来し、その間をぬってクアラルンプールシンガポールをむすぶ国際急行列車の長い編成が、ディーゼル機関車に牽かれて通り過ぎ ていきます。空港特急Express Rail Linkが開業した現在では、複々線をKTMと併走する姿も見られることでしょう。