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旅の車窓から

ノルウェー ヴォス・ベルゲン・オスロ編

旧ソ連製の飛行機に乗ってロシアと北欧の旅に出ました。スウェーデンの首都ストックホルムから列車で国境を越えノルウェーの首都オスロへ。フィヨルドをめぐりベルゲンに至る旅にご案内します。


ノルウェーへ

1995年の夏休みにパッケージツアーを使って、ロシアと北欧3ヶ国に家族旅行に行きました。

コースは、成田モスクワ[泊]−サンクトペテルブルグ[2泊]−ストックホルム[泊]−オスロゴール[泊]−ボス[泊]−オスロ[泊]−船中[泊]−コペンハーゲン[泊]−モスクワ−機中[泊]−成田の10泊11日です。
この間の移動は、ストックホルム−オスロ間が国際列車、オスロ−コペンハーゲン間が国際航路、ノルウェー国内の移動が観光バスの他は飛行機です。 ロシア編はこちらスウェーデン編はこちら。

ノルウェー王国はスカンジナビア半島の大西洋・北極海側に位置し、国土の3分の1は北極圏にあります。氷河によって削られた長い海岸線を有する国で 、国土面積に対する海岸線の長さの割合は世界一とか。人口は450万人余りで、多くは首都オスロや西海岸のベルゲンなど、国の南部に居住しています。

※ 4ページ目の末尾にそれぞれリンク先を設けました。詳しく知りたい方はご利用ください。

 


国際列車でオスロへ

スウェーデンの首都ストックホルムから国際列車でオスロに向かいます。国境の駅で乗務員は交代しますが、電気機関車も客車もそのままオスロまで乗り入れます。

スウェーデン側の国境の駅、カルロッテンベリを発車してしばらくすると、車窓にスウェーデンとノルウェーの国境を示すモニュメントが見えます。ここを過ぎるとノルウェー入国ですが、車内ではパスポートのチェックはありません。でも、先ほど交代したノルウェー国鉄の今度は男性の車掌さんがやってきました。切符の再チェックだけはきっちりやります。

赤い車体に大きなナンバーを付けたノルウェーの電車 オスロ近郊の普通列車は赤い電車

ノルウェーの列車はスウェーデンと異なり、ロシアやドイツと同じ右側通行です。途中駅では右側の線路に入線するようになります。青いスウェーデンの電車に変わって、正面に大きな字でナンバーを書いた赤いノルウェーの電車とすれ違います。

オスロ中央駅に到着したストックホルムからの列車 乗客でにぎわうオスロ中央駅構内

6時間の国際列車の旅を終え、午後のオスロ中央駅に定刻に到着しま す。オスロ市内の観光は後回しにして、すぐに今日の宿泊地、オスロの西200km余りのところにある山間の小さな町ゴールに向かいます。個人旅行なら、ベルゲン行きの急行列車に乗るところですが、悲しいかなパッケージツアー。観光バスに乗り継ぎです。でも、明日はぜひ短区間でもベルゲン行き急行に乗ろうと思っています。

 


ゴールからレブスネスへ

バスはオスロを後に西に向かいます。途中、ティリフィヨルド湖という大きな美しい湖を過ぎると、道路はベルゲンに向かう鉄道と平行して走ります。オスロからゴールまで、急行列車で3時間余り、観光バスも途中休憩を含め同じ程度の所要時間で到着しま す。

ティリフィヨルド湖 屋根に草を生やした家

ゴールに宿泊した翌日、バスは鉄道線路と別れ、美しい風景の中をレブスネスへと向かいます。途中ボルグンには1150年に建造された木造教会があります。日本では木造の寺院が当たり前ですが、石の文化のヨーロッパでは古い木造教会は珍しく貴重な存在だそうです。また、この地方では写真のように屋根に草を生やした家を所々で見かけます。

         
ボルグンの木造教会           木造教会の内部

 


フィヨルド観光船

いよいよノルウェーのハイライト、フィヨルドの観光です。ノルウェーの海岸線は複雑に入り組んでいますが、これは氷河期に氷河の力で削り取られたU字谷に海水が浸入したもので、フィヨルドと呼ばれます。なかでもゾグネフィヨルドの全長は200kmもあり、西海岸の北海から東に向かって、深く陸地に入り込んでいます。

自動車を積載したゾグネフィヨルドの観光船 観光船の上部デッキには世界各地からの観光客

レブスネスでは、バスごと観光船に乗り込みグドヴァンゲンに向かいます。夏休みということで、乗客は世界各地からの観光客でいっぱいです。北海から100km以上も奥地に入った深い渓谷に囲まれたフィヨルドは、ここが海だとは思えないほど静かで す。

ゾグネフィヨルドの風景 鏡のような海面 氷河の溶けた水が滝となって海に落ちる

わずかな平地には小さな集落が見られます。氷河の溶けた水はとなってフィヨルドに落ち、実に美しい風景を堪能させてくれます。