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デンマーク鉄道博物館

オーデンセは、童話作家アンデルセンの生まれた街。でも、私がオーデンセに来た目的は鉄道博物館。駅の北側は、再開発で綺麗になっていますが、昔は機関区をはじめとする国鉄の施設があったのでしょう。ターンテーブルを囲んで、北欧最大級のデンマーク鉄道博物館があります。

▲ 鉄道博物館の扇形庫が見える

こちらが駅の北側。再開発で駅舎を新しくしたときに、裏側にも駅の出入り口を設けたものと推測します。立派な建物の上層階は立体駐車場。

▲ オーデンセ駅の北口

駅から道路を隔てた向かい側へ、徒歩1分で鉄道博物館。コペンハーゲンからこの地に移転したのが1975年。扇形庫のあった場所に整備した館内には、かつてデンマーク国鉄DSBで活躍した車両が50両以上並んでいます。

▲ 扇形庫を活用した鉄道博物館の展示

階段を上がって二階から。鉄道員や乗客の人形を配置して昔の情景を再現しているものの、狭いので写真は撮りにくい。デンマーク鉄道博物館については、別のコーナーで詳細に取りまとめているので、ここでは主な展示のピックアップをご覧いただくことにして、一部に重複する写真もあるのはご容赦ください。

▲ 鉄道員や乗客の人形を配置している

1847年に、初めてデンマークに鉄道が開通したときの蒸気機関車のレプリカ。

デンマークの1号蒸気機関車ODIN号のレプリカ

1868年の英国製で、デンマークに現存する最古の蒸気機関車。煙突に国旗と同じ配色の鉢巻きを締めています。

テンダ機間車H型40号

1875年、ドイツ製の蒸気機関車。

テンダ機関車G型78号

1943年、デンマーク製の蒸気機関車。

タンク機関車Q型345号

木造の雪かき車。

ラッセル車8号

雪かき車を押すのは、1882年のドイツ製蒸気機関車。その後ろに置いてあるのは、インターシティーのMF型ディーセルカーのモックアップ。

▲ タンク機関車P型125号

1862年製の客車。標準軌だけあって、日本の明治時代のマッチ箱に比べ、特に横幅が大きい。職員が塗装の修復作業中。

2軸の3等車C2号

コペンハーゲン周辺で輸送力を増強するため、19世紀後半に導入された二階建客車。

2軸の二階建て3等車CO型10498号

人形の身長と比べると、車内の天井が低くて窮屈そう。

乗客の背に比べ天井が低い

1937年製の郵便車。走行中の車内で郵便物の仕分けを行っていたようです。

郵便車DA5005号

1900年製の、デンマーク王のお召し列車の客車。

サロンカーS8号

窓から見たサロンカーの車内。

S8号のサロン

酪農王国デンマークらしく、食肉を輸送する貨車。

貨車IVK20308号

左の2つの鐘は発車の合図でしょうか。右には幹部の視察用なのか、4輪自転車。

▲ 鐘と四輪自転車

入れ換え用の小さなディーゼル機関車。

入れ換え用貨車移動機57号

かつては、電化区間は首都コペンハーゲンの周辺だけで、国電が運行していました。1934年製の初代エストー。

初代のS-tog

1970年代に流行したバックパッカーの若者達と、

▲ 1970年代のバックパッカー

彼らが乗ってヨーロッパ中を旅した国際列車の客車。

▲ ドイツハンブルク行き国際列車

車内は1室6人のコンパートメント。

ハンブルクエクスプレスのコンパートメント

紳士・淑女が乗るのは、

▲ 寝台車の乗客

ストックホルム−コペンハーゲン−パリ間に、オリエント・エクスプレスのワゴン・リ社が運行していたノルド・エクスプレス、北急行の個室寝台。

ワゴン・リ社の北急行

これらの国際列車のみならず、国内の列車も本土と島々の間を連絡船に乗せて航走していました。

多くの航路に鉄道連絡船が就航していた

HOゲージのジオラマも。

模型の列車も運行中

屋外にも保存・展示されている車両があります。営業路線につながっているので、特別列車で運行する動態保存車かもしれません。

蒸気機関車を置き換えるため、1950年代に導入されたスウェーデン製のディーゼル機関車。

▲ ディーゼル機関車MY型1112号

右は同じく1967年スウェーデン製のディーゼル機関車。左は1935年製のディーゼルカー。

▲ ディーゼル機関車MZ型1401号(右)とディーゼルカー Litra MS(左)

流線型のディーゼルカーは3車体連接車で、両側先頭車の運転室の後ろは機関室。ホイールベースの長い台車を履いています。

▲ ディーゼルカー Litra MSの機関室部分

両運転台のディーゼルカー。手前側の運転室の後ろに機関室と荷物室があり、客室は車体の半分ほど。1954号は1935年製。

▲ ディーゼルカー Litra MO 2次型1954号

同じ型式で1846号は1954年製。こちらは客室側。これらのディーゼルカーは、1〜2両の客車を牽引していたらしい。

▲ ディーゼルカー Litra MO 5次型1846号

重い機関室側は3軸ボギー台車。

▲ ディーゼルカー Litra MO 5次型1846号の3軸ボギー台車

子供達の歓声を乗せて、ミニ列車が運行中。

▲ ミニ列車も運行中

デンマーク鉄道博物館については、こちらで詳細にご紹介しています