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列車に乗ったままフェリーに乗船する“渡り鳥ライン”

どうやら乗船するフェリーの入港が遅れたらしく、15分延発でやっと動き出した。

▲ テーブル付きのゆったりとした4人のボックス席

最徐行で船内へ。陸と連絡橋、連絡橋と船の間の線路の隙間が大きいのか、通過時にはゴンゴンと大きな音が。

▲ フェリーの船内へ

停車すると車掌から案内放送があり、列車の乗客は全員強制的に下車して船内に移動。

▲ 乗客は全員下車

下車した乗客はエレベーターで上層階に行ったが、こんな車体と壁の間の狭い通路を抜けて、車両甲板の様子を見てみることに。

▲ こんな狭い壁際を抜けて

列車が3両で長さ方向に余裕があるので、すぐ後ろにはトレーラーがつけていた。

▲ 列車の後ろにはトラック

フェリーの車両甲板に線路は1本だけ。横にもトレーラーが並び、小型車は1段上の車両甲板へ。

▲ 船内でトラックと並ぶIC3

IC3はエンジンを停止して、船から電源供給に切り替え。

▲ 船から電源をとる

エレベータで上がると、そこにはビュッフェや、

▲ 船内のビュッフェ

ゲームコーナー、

▲ ゲームコーナーも

国際航路らしく免税店もあり、缶ビールを買ったら190円相当だった。前日のコペンハーゲン到着からここまで、現地通貨のデンマーククローネには一度も両替せずに、支払いは全てクレジットカードで済ませることができました。

▲ 国際航路なので免税店

デンマーク、ロラン島のロービュからドイツ、フェーマルン島のプットガルテン間のフェーマルン・ベルト海峡は19km。わずか45分の船旅です。

▲ 上部甲板の眺め

18時を過ぎてもまだまだ太陽高度は高い4月末の北欧。多くの乗客は風が爽やかな上部甲板で過ごしています。

▲ デッキでくつろぐ

このフェリーは、掲げた国旗からデンマーク船籍らしい。

▲ デンマーク船籍らしい

後方に遠ざかるデンマークのロービュ港。

▲ ロービュ港が遠ざかる

海峡を行き交うフェリー。

▲ 海峡を渡るフェリー

数多くの洋上風力発電の風車が立ち並ぶ、遠浅のバルト海。

▲ 洋上風力発電の風車

タンカーや、

▲ タンカーでしょうか

貨物船も行き交う海の交通の要所です。

▲ 行き交う貨物船

前方に、ドイツのプットガルテン港が見えてきました。

▲ プットガルテン港

乗り遅れないように、早めに車両甲板に降りておくことに。

▲ 下のデッキに戻る

この階は小型車。大型車はもう一段下。

▲ 列車はもう一階下

早すぎたのか、まだ列車のドアが開いていない。

▲ まだドアが開いていない

先頭車まで回ってみたら、こんな隔壁にギリギリの位置に停めているんだ。

▲ 列車の先頭部分

車両に戻るようにとの船内放送があり、バスの乗客も集まってきた。

▲ バスの乗客も戻ってきた

トレーラーの停止線は、列車より後方に。

▲ 列車と並ぶトラック

列車のまわりを回って後部へ。

▲ 列車の後部

やっとドアが開いて乗車です。

▲ ドアが開いた

 

列車に乗ったままドイツに上陸

プットガルテン港に入港して、フェリー前方の隔壁が開くと、トレーラーを待たせて、列車の方から先に下船です。

▲ フェリーから下船

船と陸をつなぐ連絡橋には信号機。

▲ 陸とフェリーつなぐ桟橋

列車は最徐行でプットガルテン駅に到着。この駅のホームで、DSBの乗務員からDBの乗務員に引き継ぎます。

▲ プットガルテン駅

渡り鳥ラインのフェリーによる列車航送は、2019年12月のヨーロッパのダイヤ改正時に廃止されました。その後のコペンハーゲン-ハンブルク間は、オーデンセからユトランド半島を経由する貨物列車と同じ、100km以上大回りするルートで1日3往復のICが運行され、夜行列車はなくなりました。

渡り鳥ラインの廃止により、長年にわたってデンマークの各地で行われてきた、鉄道連絡船による車両航送も全廃です。ヨーロッパで今も毎日車両航送が行われているのは、イタリア半島のつま先、ヴィラ・サン・ジョヴァンニとシチリア島のメッシーナの間だけ。夏期の不定期列車では、ドイツのベルリンとマルメ間の夜行列車の、ドイツのザスニッツとスウェーデンのトレレポリ間に車両航送が残っています。

コペンハーゲン-ハンブルク間の新しいルートは電化区間ではあるものの、デンマークのAC15kV、50Hzと、ドイツのAC15kV、16.7Hzの両方に対応する電車がないのか、車両はディーゼルカーのIC3のままで運行されているようです。距離は延びたものの、高速化により所要時間は20分ほど短縮したのだとか。

フェーマルン・ベルト海峡には、鉄道と道路の海底トンネルが建設が計画されていて、2022年春には入札が行われる予定。完成すればこの最短コースを再び列車が走り、所要時間は大幅に短縮されることになるのでしょう。

デンマークのロービュからドイツのプットガルテンへ、渡り鳥ラインのフェリーによる列車航送を、動画でご覧ください。

▲ 渡り鳥ラインのフェリーによる列車航送

2019年4月旅
2022年2月記


お役に立つリンク集

旅行のプランニングの参考にしたリンクをそろえました


  ドイツのハンブルクへ→