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フィレンツェ歴史地区

中央市場からドゥオーモに向かう途中にあるサン・ロレンツォ教会。ルネサンス期にフィレンツェを実質的に支配し、後にトスカーナ大公国の君主となった一族であるメディチ家代々の菩提寺で、15世紀の建築。正面のファザードは未完成で、大理石を貼らずレンガ積みのまま。

▲ サン・ロレンツォ教会

教会の横に回れば、メディチ家礼拝堂。

▲ メディチ家礼拝堂

サン・ロレンツォ教会と、隣のロレンツォ・メディチ図書館の間の中庭をちょっと覗いて次へ。

▲ サン・ロレンツォ教会の中庭

サン・ジョヴァンニ広場に建つ、フィレンツェの守護聖人サン・ジョヴァンニにささげられた洗礼堂。

▲ サン・ジョヴァンニ広場の洗礼堂

洗礼堂の東側の扉は、キリストの生涯や聖書の場面が刻まれた天国の門。

▲ 洗礼堂の扉 天国の門

13世紀末から建設が時始まってから、最終的に現在の姿になるまでに600年かかったフィレンツェのドゥオーモ、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂。その周りに延々と続く行列を見てビックリ。

過去2回のフィレンツェ訪問時には、並ばずに入れた記憶があるけど、最近の観光客の急増に加えて入り口でのセキュリティーチェックに時間を要するのか、このまま並んでもいつ入れるのか見当もつきません。中央市場は後回しにして、朝一番にここを目指すべきでした。

▲ ドゥオーモの正面とジョットの鐘楼

ドゥオーモの隣に建つ、高さ84mのジョットの鐘楼は14世紀の建築。

▲ ジョットの鐘楼

ドゥオーモには、後でもう一度訪れることにして、サン・ジョヴァンニ広場からローマ通りを南へ。

▲ ドゥオーモのクーポラ

レップブリカ広場の歴史は古く、紀元前のローマ時代には神殿があった場所だとか。広場の名物は、メリーゴーラウンド。

▲ レップブリカ広場

その近くにあるオルサンミケーレ教会は、四角い3階建ての教会らしからぬ建物。もとは14世紀の穀物市場で、上層階は穀物倉庫だった建物を教会に改装したのだとか。

▲ オルサンミケーレ教会

ドゥオーモと違って空いているので入ってみると、豪華な内装と祭壇。ステンドグラスも美しく、確かに教会です。

▲ オルサンミケーレ教会の祭壇

▲ バラ窓とステンドグラス

シニョーリア広場に面して、高い塔のあるヴェッキオ宮殿は14世紀に建てられたフィレンツェの市庁舎。右側に3つのアーチが並ぶのはロッジア・ディ・ランツイ、ランツイの回廊。左のネプチューンの噴水には仮設の屋根をかけて修復中。

▲ シニョーリア広場とヴェッキオ宮殿

ヴェッキオ宮殿前に立つ、ミケランジェロのダビデ像。これはレプリカで、本物は美術館にあるだとか。

▲ ヴェッキオ宮殿前のダビデ像

高校の美術の教科書にも載っていた、ボッティチェッリ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラッファエロらイタリアルネサンスの巨匠の絵画をはじめ、メディチ家のコレクションを収蔵するウフィツィ美術館。私は過去に2回見学しているからもういいけど、ここも当日券を買っての入場は非現実的なほど混雑。

▲ ウフィツィ美術館

 

ヴェッキオ橋でスリに遭遇

ウフィツィ美術館を抜けた先にはアルノ川。そこに架かる屋根の付いたフィレンツェ最古の橋がヴェッキオ橋。川の氾濫などで何度も破壊され,今の橋は14世紀の再建だとか。

橋のたもとの狭い歩道も混み合っていて、押し合いへし合いの状況の中で、同行者の一人がウエストポーチのチャックが開けられているのに気付いたときにはもう遅い。財布をスラれた! ウフィツィ美術館近くの露店で土産物を買ったあと、財布を入れるのを見られてターゲットにされたのかも。

▲ アルノ川に架かるヴェッキオ橋

まずは、財布に入っていた複数のクレジットカードの緊急連絡先をネットで検索し、国際電話ですぐに使用を止めるように連絡。カード会社からは、警察に被害届を出して証明書をもらう様にとの指示。GoogleMapで最寄りの警察を調べると、ヴェッキオ橋を渡った先のピッティ宮殿の右側と表示。

▲ ピッティ宮殿

行ってみると、地図が間違っているのか警察のようなものは無く、近くの店で聞くと宮殿の建物内の左側。警察署の入口で何処で被害にあったか聞かれ、ベッキオ橋の向こう側のたもとと答えると、川をはさんで管轄が分かれるのか、ベッキオ橋の対岸にある警察署に行くようにとのこと。

▲ サン・サルバトーレ教会

今来た道を戻って再びベッキオ橋を渡り、こんなことでもなければ来ることのないアルノ川に沿いに下流の方向へ。広場に面したサン・サルバトーレ教会の隣でEUとイタリア国旗を掲げ、CARAVINIERIの表示があるのが警察署。日本の警察署に比べると目立たない建物。

▲ これが警察署

入口で事情を話し、通されたのがすぐ横の部屋。既に先客が何人も順番を待っています。時刻はお昼前。ここはイタリア、これから長い昼休みの間ずっと待たされるのかと危惧したけど、順番に継続して処理してくれていて、1時間と少々の待ち時間の後に事務室へ。私も一緒に立ち会うことに。

初老の担当者が、英語はできるか?と聞いてくるので、ちょっとだけと答えたら、俺もだ、ハッハッハ。さすがイタリア人、陽気な警察官です。スリに遭いました。何処で?。ベッキオ・ブリッジの近くで。は? ベッキオ・ブリッジが通じないのでGoogleMapの画面で場所を指し示します。何だポンテ・ベッキオか。この程度の英語のやりとりで、被害にあった場所や時刻、取られた財布の中身をリストアップして書類に記入します(英語可、日本語は不可)。

▲ 警察署内の被害届を出す待合室

スリに遭ってから、証明書をもらい礼を言って警察を出るまでに要した時間は2時間半。パスポートは簡単に取り出せないところに入れていたので、ロスした時間は痛いけど、財布だけで済んで良しとせねば。

帰国後に聞いた話では、クレジットカードは再発行を受け、これに付帯する海外旅行保険に警察でもらった証明書を提出して、ちょっと高級な財布は減価償却費を差し引いて保険金が支払われ、中身の現金や、日本への国際電話代などは保険の対象外だったとか。

▲ ヴェッキオ橋まで戻ってきた

遅くなってしまった昼食は、パニーノの店で。つくりたてはおいしさが違う。

▲ パニーノの店で昼食

 

再びフィレンツェ歴史地区

パニーノの店の近くのサンタ・クローチェ聖堂。前回の訪問時には自由に入れた記憶があるけど、今は有料化。

▲ サンタ・クローチェ聖堂

再度ドゥオーモに立ち寄ってみたけど、相変わらずの長蛇の行列で入場を諦めることに。同行者が泊まっていたホテルの屋上から眺めるフィレンツェ歴史地区。大きなクーポラはサン・ロレンツォ聖堂。ドゥオーモのクーポラはその影に隠れてしまっています。

▲ サン・ロレンツォ聖堂とドゥオーモ

塔がそびえるヴェッキオ宮殿の向こう側は、アルノ川の対岸の高台にあるミケランジェロ広場。ここへも行くはずだったんだけど、時間がなくなってしまいました。

▲ ヴェッキオ宮殿の後方の丘はミケランジェロ広場

周囲に似合わない鉄骨造りの建物は、中央市場の2階部分。

▲ 中央市場

ローマに向かう列車に乗車するまでの時間で、フィレンツェSMN駅前へ。通りの真ん中で工事中のトラムの線路の向こうに立つのは、駅名にもなっているサンタ・マリア・ノヴェラ教会。ここも前回訪問時には自由に入れた記憶があるけど、有料化されています。

▲ 駅側から見たサンタ・マリア・ノヴェラ教会

教会の南側には、オベリスクの立つサンタ・マリア・ノヴェラ広場。

▲ サンタ・マリア・ノヴェラ教会の正面とオベリスク

そのすぐ横でトラムの折り返し線の工事が進行中。2019年から空港行きのT2系統が発着しているようだけれど、将来的には地下で、トラムをフィレンツェ歴史地区方面に延長する計画があるらしい。

▲ 教会横のトラムの折り返し線工事

トラムの折り返し線の向こう側は、オベリスクの立つウニタ・イタリア広場。

▲ ウニタ・イタリア広場

 


フレッチャロッサ1000でローマへ

フィレンツェSMN駅構内の荷物預かりに立ち寄り、ピックアップしてホームへ。イタリア鉄道の最新型高速列車、ボンバルディアとアンサルドブレーダ(現在は日立レール)が共同で開発したETR400型が入線。従来の両端の電気機関車で客車をはさむETR500型フレッチャロッサに対して、こちらは動力分散式の電車方式。ライバルのイタロの連接車に対して、ETR400型はノーマルなボギー車。

▲ フレッチャロッサ1000が入線

車体の側面には、イタリアの三色旗を配したラインの上にフレッチャロッサ1000のロゴ。登場時には最高時速360km/hでの運転を目指すといわれていたけど、いつまでたってもETR500やイタロと同じ300km/hどまり。

▲ フレッチャロッサ1000のロゴ

あらかじめイタリア鉄道のホームページから早割で購入していたのは、2等に相当するスタンダード席。8両編成で後ろから5〜8号車。テーブル付きの4人のボックス席と2人がけの混在で、シートは回転せず。同じ座席で4号車は、ウエルカムドリンク付きのプレミアム席。

▲ スタンダードの車内

▲ スタンダードの座席

トイレに立ったついでに他の車両も見に行くことに。ETR500型のフレッチャロッサは食堂車を連結しているけど、フレッチャロッサ1000は残念ながら3号車に半室のビストロだけ。日本の新幹線に比べれば、わずか半室の動くバールでもあるだけまだマシかな。

▲ ビストロ

ビストロのある3号車の残り半分は2+1の座席配置のビジネスで、ウエルカムドリンク付き。2号車もビジネスで、先頭の1号車は座席配置1+1で食事付きのエグゼクティブ。見に行かなかったので写真はないけど、新幹線のグランクラスのようなものらしい。

▲ ビジネス

ディレッシマと呼ばれるフィレンツェとローマ間の新しい路線は、ヨーロッパ初の高速新線として1970年に着工。1977年から部分開通を繰り返し、やっと全通したのが1992年。この区間の最高速度は、250km/hです。

▲ ディレッシマの車窓

フィレンツェSMNから前後の在来線区間も含む254kmをノンストップ1時間35分で、ローマテルミニに到着。以前に乗車したETR500や2日前のイタロとの乗り比べでは、乗車した車両だけかもしれないけど、気圧の調整に不備でもあるのか、トンネルでもないのに耳ツンになったりして、フレッチャロッサ1000はイマイチの印象。

TGVが乗り入れるパリ−ミラノ間に、2021年に日立レール製のフレッチャロッサ1000が投入される予定だそうで、パリまで長時間乗るならTGVの2等席より、フレッチャロッサ1000のスタンダードの方が良いでしょうね。

▲ ローマテルミニに到着

テルミニ駅前のホテルにチェックイン後、近くのレストランへ。食後にテルミニ駅地下のスーパーで土産を買い込み、パンパンにふくれたカバンを肩にかけてホテルまでのわずかな距離で、チャックに手をかけ開けてくる輩。日本語で怒鳴りつけてやったけど、テルミニ駅周辺はコソ泥が出現。便利さに負けて駅近くのホテルを選ぶけど、いつ来ても治安が悪い。

▲ テルミニ駅近くのレストランで

▲ 魚料理はちょっと高い