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ユーロシティーでベルリンからドレスデンへ

ドイツ6日目は、朝からドレスデンへ移動。アレクサンダー広場からSバーンでベルリン中央駅へ。高架ホームから地下ホームに降りると、最新型のICE4が発車して行くところ。

▲ ベルリン中央駅を発車するICE4

乗車するのは、ドイツからチェコ、スロバキアを経てハンガリーのブダペスト西行きのユーロシティー。始発はハンブルク・アルトナで、4箇国を縦断する東ヨーロッパの幹線の国際列車のドイツ国内区間。CDのマーク、チェコ国鉄の193型電気機関車の牽引で入線。

4年前にも同じ列車の同じ区間に乗っているが、この時はDBの101型が牽引してきて、ドレスデンでチェコの機関車に付け替えていた。最近は各国の電化方式に対応した電気機関車で、直通運行が一般的になったようです。

▲ EC173が入線

チェコの機関車が牽く客車は、ハンガリー国鉄の所属。乗車した2等車は、テーブル付きのゆったりとした4人ボックス席。荷物棚下面の蛍光灯タイプのLED照明や、各席ごとの読書灯がちょっとおしゃれ。ドイツや東欧諸国は座席指定は任意だけど、1室6席のコンパートメントも含め満席で、デッキには立ち客もいて、DBのホームページから早割でチケットを確保した際に指定席を確保していて大正解。

▲ ボックスシートの車内

窓の両脇に、各席ごとに座席指定の入っている区間を表示するシステムだが、何故かこの号車だけ表示されていない。

▲ 車窓の菜の花畑

ユーロシティーは食堂車を連結しているので、ホテルの朝食はつけず、発車後に早速行ってみることに。

▲ ハンガリーの食堂車

運良く席が空いていた。ハンガリー国鉄の食堂車のメニューは、ハンガリー語・ドイツ語・チェコ語と英語。沿線のスロバキア語が無視されている。メニューにハンガリー名物のグヤーシュ(ハンガリー風スープ)があったので、朝からビールとともに注文しようとしたら、午前10時までは朝食メニューだけと言われてしまった。

▲ メニューは4ヶ国語

ということで、ビールは取り消し、流れゆく車窓を眺めながら、おとなしく朝食のセットメニューをいただきます。

▲ 朝食のセットメニュー

食堂車の乗客が通りかかった車掌を呼び止め、何やらやりとり。

▲ DBの車掌さん

ユーロシティーは、ベルリンから2時間と少々でドレスデンに到着。

▲ ドレスデンに到着した列車

牽引機は、正面に猫ヒゲのようなデザインのシーメンスの汎用型ヴェクトロン。車体の側面には、英語の“We connect people and places”とともに、沿線のプラハ、ドレスデン、ベルリン、ハンブルク(地名は英語ではなく現地の表記)の文字とイラスト。この機関車はリース会社の所有で、チェコ国鉄にリースしているのでしょうか。

▲ 機関車に沿線の都市名とイラスト

ハンガリー国鉄の客車とチェコの機関車は、塗色の統一がとれています。

▲ 1等の客車

車体に大きなナイフとフォークを描いた食堂車。解りやすいデザイン。

▲ 食堂車

最後尾の1両だけは、白に近いライトグレーに赤帯の、ドイツ鉄道インターシティー色の客車。2等車と半室が荷物室の合造車で、主な積み荷は乗客の自転車です。

▲ 最後尾だけDBの客車

向こうのホームの、電気機関車とわずか2両の二階建て客車プッシュプルの列車は、制御客車の行き先表示にS2の系統番号を表示しているので、Sバーンらしい。

▲ ドレスデンのSバーン


ぼったくりATMに遭遇

ドレスデン中央駅前の歩行者天国にあるホテルにチェックイン。荷物を置いて、チェコ国境近くの小さな町にある路面電車に乗りに向かうことに。

その前に、ユーロの現金の持ち合わせが少なくなってきたので、クレジットカードで2万円ほどキャッシングしようと歩行者天国のATMへ。ヨーロッパでは、日本円の現金からの両替ではレートが悪く、手数料も含めると10%近く取られることもあり、キャッシングが一番お得なはずだったけど。

▲ ホテルから見た駅前の歩行者天国

ATMの画面を英語に切り替え、ピンコード、引き出し、金額を入力したら、見慣れない画面で1円が0.0065ユーロぐらいのレートが出てきた。親切じゃないと思いながらいつものように“accept”をタッチして150ユーロを手にしたけど、計算してみたら20000円のつもりが24000円で4000円もぼったくられていた。

当時のレートは1ユーロ128円ぐらい。ATMが提示した1円が0.0065ユーロといわれてもピンと来ないが、逆算すると、1ユーロ154円となって2割も上乗せされていた。帰国後にATMで繰り上げ返済したら、いつものユーロから 円へのVisaの換算レートの表示がなく、日本円の請求で24000円ほど。こんな悪質なATMがあるとを知らなかったけど、設置者が勝手に決めたレートで“これでいいか”と確認してしているので、違法行為ではなく騙された方が悪いのだとか。

▲ ぼったくりに遭遇した駅前歩行者天国のATM

現地の店舗やホテルのクレジットカード決済で、日本円の請求になっているときは店が勝手に設定したレートで換算しているので、必ず現地通貨に変更させているけど、キャッシングで遭遇したのは初めて。ちなみに、このぼったくりATMと同じものは、ドレスデン中央駅の構内にもあったので要注意。


Sバーンでバート・シャンダウへ

ドレスデン中央駅の券売機で、ドレスデン市内から郊外まで含む1日券を購入。146型電気機関車が二階建て客車を牽引するSバーンに乗車。数分から15分間隔で運行しているベルリンやフランクフルト都市圏などのSバーンと異なり、ドレスデンのSバーンは30分間隔で実質ローカル列車。

▲ Sバーンが入線

磁器で有名なマイセンから来るS1系統のSバーンは、エルベ川に沿った幹線をさかのぼり、チェコとの国境駅に向かう列車。

▲ 車窓のエルベ川

途中には、川の対岸に100mの断崖絶壁が続く、ザクセンのスイスと呼ばれる景勝地があり、石橋が岩をまたいで架かっている。

▲ ザクセンのスイス

最寄り駅はクーアオルト・ラーテン。同行者はここで下車して岩山の上までハイキング。

▲ クーアオルト・ラーテン駅

私は渓谷を抜け、逆Sの字を描いて蛇行するエルベ川に沿ってもう一駅先へ。

▲ エルベ川の流れ

着いたのは、ユーロシティーも停車するバート・シャンダウ。

▲ バート・シャンダウを発車するSバーン

S1系統のSバーンの行き先は、チェコ国境の直前にあるドイツ最後の駅 Schöna。バート・シャンダウの駅舎側のホームで発車を待っているDBの642型は、シーメンスの部分低床2車体連接ディーゼルカー。ドイツ鉄道DBのマークの他に、共同運行なのか、運転席横にはチェコ鉄道CDのマークも描かれていて、国境を越えた後プラハに向かう幹線から分岐してチェコ国内の Rumburg 行きの国際ローカル列車。

▲ チェコのルンブルク行きローカル列車

駅の目の前のエルベ川には浮き桟橋。

▲ 駅前の川に浮き桟橋

浮き桟橋側から線路の方を見上げると、乗降客数には釣り合わない立派な駅舎。

▲ バート・シャンダウ駅舎