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ツィッタウ狭軌鉄道のツィッタウ駅

ツィッタウ駅のホーム横の側線には、ボギーの無蓋貨車と有蓋貨車が留置。1990年代に貨物輸送は廃止されているので、保存展示しているのでしょう。DRの表記があり、東ドイツ国鉄時代の姿なのかも 。

▲ 駅構内の貨車

貨車の前方には、軌間750mmの台車の上に標準軌の貨車を積載。こんなやり方で、標準軌の本線から荷物の積み替え無しに狭軌路線に貨車が直通していたのでしょうか。先頭の蒸機機関車は静態保存のように見受けます。

▲ 狭軌の台車に乗る標準軌の貨車

蒸気機関車 99 760号機がバックで牽引する列車が、終点のツィッタウ駅に入線。2019年4月初旬から11月初旬までの夏ダイヤでは、ツィッタウからクーアオルト・オイビン間が概ね2時間間隔で1日4往復。 ベルトスドルフでヨンスドルフ行きの区間列車に接続するダイヤで、運用に入る2列車とも蒸気機関車が牽引。

▲ バックでけん引して列車が到着

さらに5月から10月は、ツィッタウとベルトスドルフ間に1往復増発。この期間の土日祝日はさらに4往復増え、概ね1時間間隔の運行に。日によってはこの増発列車に、ドレスデン交通博物館から借用している1938年製のディーゼルカーや、ポーランド製のディーゼル機関車、1915年製で軸配置BBのザクセンメイヤー型蒸気機関車や、1930年代の旧型客車が運用に入ることもあるのだとか。でもこの日、5月3日はドイツでは平日。

到着した列車の最後尾は荷物車。

▲ 列車の最後尾

その隣の赤い客車は食堂車。

▲ 食堂車を連結

到着した列車からすぐに機関車を切り離し、

▲ 機関車を切り離して

係員の誘導のもと、DBのツィッタウ駅前広場まで出て、

▲ DBの駅前広場に出て

係員が手動でポイントを切り替えて転線。

▲ 手動でポイントを切り替えて転線

駅舎とホームをつなぐ踏切の屋根をくぐり、

▲ 隣のホームを抜け

島式ホームの片側を通過。

▲ 機回り中

この先の腕木式出発信号機は、今は使っていないのか×が付いている。ここでも係員が手動でポイントを切り替え、

▲ ポイントを切り替え

バックで先頭になる荷物車に連結。小型の密着式のような近代的な連結器を使用。99 760号機の軸配置は1E1で、小さな5軸の動輪は、スピードは期待できないが牽引力はありそう。この鉄道で主力として活躍する8両のE型機のうちの1両で、1933年のベルリン製。

▲ バックで客車に連結

この日は曇り空で、5月とは思えない寒い日。ホースをつないで、客車にブレーキのエアや暖房のスチームを送ります。

▲ 暖房のスチームが漂う

 

ツィッタウからベルトスドルフへ

オープンデッキの6両編成の客車の中から、寒い中で走行中に窓を開けて写真を撮っても迷惑をかけないよう、最後尾の客車に最後部席に乗車。発車すると格納庫の横を通り、留置線には双頭式の雪かきのヘッド。

▲ 側線にラッセル車のヘッド

東に向かって出発した列車は、すぐにツィッタウ旧市街の周辺を半周して西に向きを変えます。3両目と6両目は一般の客車。4両目には屋根と側面の窓を取り払ったオープンカー。

▲ 客車は6両編成

車掌さんが検札に。同じようなドイツの端に位置する平日の蒸機列車だけど、3日前に乗ったリューゲン島の狭軌鉄道に比べ、乗客は圧倒的に少ない。客車の中央の片側にある小部屋はトイレ。

▲ 車掌さんの検札

便器の穴から線路のバラストが見える垂れ流し式。

▲ 穴から線路のバラストの見えるトイレ

5両目の客車は両端のオープンデッキ以外に車体の中央部にも出入り口があり、車椅子の昇降にも対応する装置らしい設備を備えたバリアフリー対応車。

▲ 車いす対応車

列車は緑の多い近郊の住宅地の中、右に左にカーブする線路を力行。

▲ 右に左にカーブ

最後尾の客車のオープンデッキから眺める、去りゆく低いホームの中間駅。

▲ 最後尾のデッキから去り行く途中駅

途中には、交換設備を有する複数の駅があり、土日祝日の増発ダイヤでは、列車交換が行われるのかも。

▲ 煙を吐いて駅を発車

やがて列車は畑の広がる郊外へ。線路脇の舗装のない砂利道にクルマを停め、三脚を立てている撮り鉄を見つけた。この鉄道は、毎日蒸気機関車だけで運行しているので珍しくもないのか、日本と違って平和な風景です。

▲ 撮り鉄がいた

4両目のオープンカーに移動してみたけど、寒いからか他には誰も乗客がいない。

▲ 寒いけどオープンカーに移動

沿線は、菜の花畑が広がる長閑な車窓。

▲ 菜の花畑

こうしてツィッタウから6駅、8.8kmに30分と少々かけ支線の分岐駅、ベルトスドルフに到着。ここで下車することに。

▲ ベルトスドルフに到着

向かいのホームで発車を待つ、ヨンスドルフ行きを牽引する 99 749 号機の吐く煙で、駅の構内は霞んでいます。

▲ 接続するヨンスドルフ行きの列車が待機

クーアオルト・オイビン行きの機関車は、給水設備のある前方まで行ってから停車。

▲ 2本の蒸機列車が前後にずれて並ぶ

わずかな乗客がヨンスドルフ行きに乗り換え。

▲ ヨンスドルフ行きの牽引機

6分間の停車時間で、99 760 号機がたっぷりと水を飲む。

▲ オイビーン行きの牽引機はここで給水