HOME page1 p2 p3 p4 p5 p6 p7 p8 p9 p10 p11 p12 p13 p14 p15 p16 p17 p18 p19 p20 p21 p22 p23 p24 p25 page26
ツィッタウ狭軌鉄道のベルトスドルフ駅構内で、線路がY字型に分かれる地点の真ん中に建つ信号所の前で、カメラを構えて2列車の出発を待ちます。列車内から沿線で見かけた撮り鉄さんが、クルマで先回りしているかと思ったけど他には誰もいない。これが、ドイツ東端のSL列車の日常風景なのでしょう。
クーアオルト・オイビン行きの機関車が給水を終えてしばらくすると、出発時刻に。まず先に、奥に停車していたヨンスドルフ行の機関車が動き始めたけど、
▲ 先に奥のヨンスドルフ行きが発車
盛大にシリンダーのドレーンを切ったため、煙幕を張られてしまった。
▲ ドレンで列車が隠れる
続いて、クーアオルト・オイビン行きの機関車がゆっくりと動き始め、ヨンスドルフ行があとを追う形に。
▲ オイビン行きもゆっくりと発車
ヨンスドルフへ分岐する支線は、駅構内のはずれから上りの急こう配が始まるので、列車は平坦線で加速をつけるため一気にスタートダッシュ。
▲ 急こう配に挑むヨンスドルフ行き
小さいながらも大迫力で目の前を通り過ぎていきます。
▲ 機関車は小さいけれど大迫力
2本の列車が走り去ると誰もいなくなり、静まりかえるベルトスドルフ駅。
▲ 静けさが戻ったベルトスドルフ駅
発車を撮ったのが、中央の信号所の前から。左に曲がるのがクーアオルト・オイビン方面で、右の勾配が始まるのがヨンスドルフ方面。
▲ Y字型に分かれる線路
側線には、東ドイツ国鉄DRのロゴが残る旧型客車。土日祝日の増発列車の運用に入るのでしょうか。
▲ 留置されている旧型客車
その前に連結した、古びた木造のボギー貨車には、鉄枠を残して車体側面の一部が無くなっている車両も。
▲ ボギー貨車も留置
駅のホームは2面4線。
▲ 駅舎とホーム
間の1線だけは切り欠きホーム。
▲ このホームだけは行き止まり
赤煉瓦のベルトスドルフ駅舎。事前にGoogleマップで確認したが、周辺には小さなホテルが1軒あるだけで、昼食難民になる可能性が高いとみてドレスデンから食料を持参。
▲ ベルトスドルフ駅舎
誰もいない待合室を借りて、簡単な昼食に。
▲ 駅舎内の待合室
構内に積み上げているのは、客車のボギー台車と思われるが枕バネがなく、2軸貨車のリンク式のような軸バネだけの簡易な構造。
▲ 客車のボギー台車
ホームの向こうには倉庫にでも使っているのか、足回りを取り外した貨車のダルマさんがずらり。
▲ 貨車のだるまさん
ツィッタウからベルトスドルフまで、ツィッタウ狭軌鉄道の様子を動画でご覧ください。
▲ ツィッタウ狭軌鉄道でツィッタウからベルトスドルフへ
2列車の同時発車から30分ほどすると、ヨンスドルフから折り返してきた 99 749 号機がバックで牽く、ベルトスドルフ止まりの列車が急勾配を下りてきた。
▲ ヨンスドルフからの列車
ホームに到着した列車から客車を残し、機関車を切り離している様子に気を取られていたら、
▲ 機関車を切り離し
隣のホームにクーアオルト・オイビンで折り返して来た 99 760 号機がバックで牽くツィッタウ行きが到着していた。
▲ ツィッタウ行きが入線
その横を、 99 749 号機が機回り中。
▲ 横では機回り中
ベルトスドルフで数名の乗客が乗車し、ツィッタウへ戻ります。先頭客車のオープンデッキに立ち、機関車とご対面。
▲ 機関車と対面
オープンデッキの客車の連結部分に幌はないけど、走行中も隣の車両に安全に渡れる構造。デッキの手すりは開いたままだけど。
▲ オープンデッキの連結部
帰路もまた、見晴らしの良いオープンカーに移動。ツィッタウ郊外の線路脇に宮殿のような立派な建物。19世紀半ばの建築で20世紀初頭まで軍事施設として、その後は居住目的で使われたマンダウ兵舎。20世紀末から空き家になって荒れているが、左の塔だけ修復されているような。
▲ マンダウ兵舎
列車はツィッタウの住宅地へ。
▲ 住宅地に入ってきた
ツィッタウ旧市街の周囲を半周するカーブの途中で、DBの石積みのナイセ高架橋の下をくぐります。このツィッタウからチェコのリベレツへ向かうDBの路線は、地図で見るとドイツから一旦ポーランドに入り、すぐにチェコに抜けていて、ポーランド領内には駅は無し。第二次世界大戦のドイツの敗戦により、国境線が西に大きく移動した結果でしょう。
▲ ナイセ高架橋をくぐる
カーブの先はDBの路線と同じレベルになるまで上り勾配となり、機関車は黒煙を上げて力行。
▲ 上り勾配で煙を吐く
往路では、発車後すぐに車掌さんが検札に来ていて気付かなかったけど、ツィッタウ駅へ進入する直前で標準軌のDBとツィッタウ狭軌鉄道の線路が近づいたと思ったら、何と本線上で斜めに平面交差。
▲ DBと平面交差
写真で見る限りは、一方が赤信号を見落としたときに列車の衝突を避ける脱線ポイントや安全側線などの保安設備もなし。
▲ 平面交差を渡る