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ドイツ7日目は、市内観光をする同行者を残して朝からドレスデン中央駅へ。州内の路線が1日乗り放題になるザクセンチケットを購入。ザクセン州の南東端、チェコとポーランドとの3ヶ国の国境近くにあるツイッタウと、そこから北へポーランドとの国境の町ゲルリッツに向かい、帰り道にバウツェンに立ち寄るコース。
▲ ドレスデン中央駅
ドレスデン中央駅は天井の高い重厚な建造物。東ドイツ時代には荒れ果てていた、歴史のある駅を東西統一後に整備して、今のように奇麗な姿に蘇ったのだとか。
▲ 駅の構内
上野駅より規模は小さいものの、ドレスデン中央駅には通過式の高架ホームと頭端式の地上ホームがあり、いずれもドームに覆われた構造。地上ホームで右側のフランスアルストーム製の電車は、ライプツィヒやケムニッツ方面のドイツ鉄道DBのロー各列車を運行するMRB(中部ドイツ鉄道)の列車。乗車するのは左側、ドレスデンから東へ、チェコやポーランド国境方面のDBのロー各列車を運行する trilex のディーゼルカー。
▲ 地平ホームの列車
地平ホームから向こうを見ると都市近郊列車Sバーンなのか、高架ホームに向かう電気機関車の牽く短い二階建て客車の編成。
▲ 高架ホームに向かう列車
2車体連節のディーゼルカー、シーメンスのデジロの正面窓下の表示は、RE2 Liberec。車掌がいたのでツィッタウに行くか確認したら乗れとのこと。REは快速だけど行先のリベレツって何処だ、と思ってネット検索したら、ツィッタウから国境を越えた先にあるチェコの街でした。
▲ 車掌さんに確認
デジロの扉は中央に1箇所のみ。低いホームに合わせた低床部分にありノンステップ。床下にエンジンや動力台車のある運転台側は、階段を3段上がって高床に。
▲ 部分低床車
連節台車の上の通路はスロープで越え、この付近のボックス席は一段高くなり、大きな窓とともに眺めは良好。
▲ 連接台車の上の通路はスロープに
2車体連節のうち片方の低床部分の大半は、車いすやベビーカー、自転車の利用者のために跳ね上げ式のロングシートでトイレも設置。
▲ 低床部分のトイレと跳ね上げ式ロングシート
客室からガラスの扉越しに運転室と前方展望が楽しめる。ドイツ語とチェコ語(おそらく)、英語で“運転中の運転士に話しかけない”の注意書き。車内には Wifi の電波も飛んでいる。
▲ 運転席背面
連接面のボックス席のうち1ヶ所は、子供が遊べるキッズコーナー。
▲ キッズコーナー
この部分がわかるよう、車外から窓にステッカーも貼っている。
▲ キッズコーナーを示すステッカー
ツィッタウはドレスデンの東にあるけど、中央駅の頭端式のホームから西に向けて発車。特別塗装なのか、色違いのデジロ。後ろから赤い列車が追いかけてくる。
▲ 塗色の異なるデジロ
複々線区間で、高架ホームを発車したSバーンが追いついてきて並走。
▲ 高架ホームからのSバーン
Sバーンを後押しする112型電気機関車。線路は北に向きを変えエルベ川を渡ると、ドレスデン・ノイシュタット駅。
▲ Sバーンの電気機関車
ここで西に向かうマイセン方面行きのSバーンと別れ、リベレツ行の快速は東に向きを変えます。
▲ 非電化複線の路線
途中の快速停車駅でも、このように立派な駅舎が閉鎖されている無人駅も多く、ドイツのローカル線も状況は厳しいようで、合理化が進行。
▲ 閉鎖された駅舎
車窓には、カラフルで絵のような街並み。
▲ 車窓にかわいい街並み
集落の中心には教会。
▲ 集落の中心に教会
緑の向こうに菜の花畑の黄色い絨毯。
▲ 菜の花畑
こうしてドレスデンから1時間半、古い機関区に留置された2軸客車や2軸のレールバスが車窓を横切る。
▲ 2軸客車とレールバス
東ドイツ国鉄DRにもレールバスはあったが、これは西ドイツ国鉄DBから引き継いだVT98型。
▲ レールバス
向こう側にナローゲージの小さなボギー客車が見えてくると、
▲ 向こうに小さな客車
チェコとポーランドの国境に接する街、ツィッタウに到着して下車。向かいのホームにも trilex のデジロ。
▲ ツィッタウに到着した列車(右)
街の規模や賑わいには不釣り合いにも見える、立派なバロック様式のDBドイツ鉄道ツィッタウ駅。
▲ DBのツィッタウ駅舎
駅前広場の横に建つ、赤い屋根の小さな木造駅舎がこの日の最初の目的地、ツィッタウ狭軌鉄道のツィッタウ駅。1890年に開業した軌間750mmの狭軌鉄道は、1906年にザクセン王国に買収され国有化。ドイツ帝国鉄道DRを経て、戦後は東ドイツ国鉄DRから、東西ドイツ統一後はドイツ鉄道DBに引き継がれ、1996年にザクセン州が設立した会社が経営を引き継ぎ民営化。州内に何ヶ所かある狭軌鉄道と同じ、第三セクターのようです。
▲ ツィッタウ狭軌鉄道のツィッタウ駅
この鉄道はツィッタウを起点に南西方向へ、12.2km先の保養地のクーアオルト・オイビンへと、途中の8.8km地点のベルトスドルフで分岐して、ヨンスドルフに至る3.8kmの支線を有する逆Y字型の路線。
駅舎からホームへ線路を渡る踏切部分にも、雨に濡れないように屋根が設けられているのがちょっと親切。
▲ 駅舎からホームに線路を渡る踏切部分にも屋根がある
駅舎内の発券カウンターの奥に、列車の車内を模した待合室。分岐駅のベルトスドルフまで、往復割引で€13.8払ったけど、ザクセンチケットを見せると€5の追加料金で乗車できたらしいことに後で気付き、窓口での購入時に確認しなかったのは失敗。
▲ 待合室の向こうに発券カウンター